キャラクターを作ればゲームの目的が見えてくる

前回キャラクター作りのコツを
語ったわけだが
はい
特にアクションゲームは、
キャラクターが命だ!


突然ですがアクションゲームは好きだろうか?UnityにはCharacter ControllerとかMecanimといったプレイヤーキャラクター制御や動作のための機能があり、実装するだけなら初心者でも比較的簡単にできると思う。同じように3Dのステージもさほど苦労することなく作り出せるはず。

Charactor Controllerはここ
Mecanimはここを見てみてくれ
South先生ェ……
@IT先生ェ……
ありがとうございます……!


問題はその先で「動かして終わり」になってしまいやすい。ここから先、何をどうすればいいのだろう。


で、この世界で何すればいいんだっけ?

キャラクターに命を吹き込もう

前回登場した「せつぶんくん」のように、キャラクター作りをしてみよう。絵が描けなくたって構わない。図形に突起や色をつけるだけだっていいし、アセットストアの3Dモデルを使ってもいい。「自分が作ったオリジナルのキャラクター」にしてみよう。


ゲーム作り初心者でも何とか作れそうな「せつぶんくん」

ただの球体や名前のないポリゴンキャラクターでは開発者も感情移入できず、どうすればいいかわからない。しかし「それ」が名前を持って何者かがわかれば、自然とゲームの目的や世界観が決まってくるかもしれない。



アクションゲームの法則

市販のアクションゲームには
ある法則があってな……
法則?
アクションゲームの殆どは
ゲームタイトルに
キャラの名前が入ってるんだよ!
な、なんだってーーー!?



書いててちょっと怖くなってきたので線に迷いが出てしまった。「あのお方」と呼ぼう

「ゼルダの伝説」みたいな例外もあるけど、ちょっと考えるだけでもポンポン出てくると思う。アクションゲームは遊ぶ人が「1人(1匹)のプレイヤーキャラクター」をずっと操作することが多い。そのキャラクターには特別な能力や個性があったり、あるいはゲームのストーリーがそのキャラクターの冒険になっていたりする。つまり、そのキャラクターがゲーム(遊び)のシンボルでもあるのだ。好みの違いはあれど、そのキャラクターはきっと魅力的で、遊んだら面白そうな見た目や能力、ストーリーを備えているはずだ。

ちなみに
シューティングゲームにも
だいたい当てはまる
……ほっ 本当だ!
イメージカラーとか
得意ワザとかも重要だな



あのお方と双璧をなす青いヘッジホッグの彼。白黒で描いても鮮やかなブルーがカッコイイ

無名のキャラクターが走りまわったり、名もなき自機が飛んでいくゲームを作るだけではもったいない。もったいないぞ、皆!キャラクターに自分の考えた名前をつけ、命を吹き込もう。そのキャラクターはどういう生き物や機械で、何を目的にしているか?Unityの世界にポツンと生み出されて、その後どうしたいのか?キャラクターをスクリプト制御で動かしているうちに、できそうな事が思いつくかもしれない。

立方体に「豆腐くん」とか
名前つけるだけでも
世界観が広がらないか?
豆腐くんw
色白で、
他の味噌汁の具を探しにいくとか
なるほどw
ダメージを受けると
だんだん汚れてくとかな



豆腐くん(パクリ可)

物体キャラクターでGO

こうした物体キャラのいいところは、複雑なモーションや動きがなくても表現できることだ。例えば、リアルなゾンビゲームを作ろうとすると、ゾンビの3Dモデル、動き、いい感じにバランスの取れた敵AI、ゾンビがいてもおかしくないステージ作り、倒したら消えずに倒れて……などなど、いかにも大変な感じがする。

しかし「豆腐くんが味噌汁の具を探しに行く」とか「せつぶんくんが鬼を倒す」というデフォルメされた世界観なら、同じような物体キャラクターを登場させて何とかなりそうな感じがするではないか!

突撃してくるコロッケくらいなら
ボクでも作れそうっす!
団子や鏡餅くらいのオブジェクトなら
Unityエディタ上で作れるよな


昨年のUnityインターハイ2016を知っている人なら、「夏」をテーマに精霊馬である「きゅうり」を使ったゲームに覚えがあると思う。あれもまた、シンプルな形のキャラクター(きゅうり)をコミカルに動作させることで印象に残るゲームとなっていた。


技能賞を受賞した「盆走り」(東京都・都立科学技術高校)。精霊馬だからお茶の間を走ってOKなのだ


「走れきゅうり」(兵庫県・仁川学院高校)。トマトを取ったり、スイカに激突してやられたりする。夏だからね

キャラクターが決まると
ゲームの目的や世界観まで
発想がふくらむんすね!
拙いスキルやグラフィックでも
何とか作れそうな気がしてくるだろ?



どんなゲームか、ちょっとやりたくなるのが人のサガ



さて、次回はあいにく何も考えてないが、そろそろ企画・アイデアやマネジメント以外のことも語っていきたいナァと思う。人によっては試験勉強に向けて忙しくなる頃だと思いますが、このブログを息抜きにしてクリエイター魂を震わせてくれればとても嬉しいところ。頑張ってください!